スペインから友人が来日するのを機に、
「どうせなら一緒に温泉でも行こうか?」
ということで、以前より一度行ってみたかった、
長野県松本市の明神館 を訪れてみました。
まさに週末だけの、都会の喧噪からのエスケープ
上の写真は立ち湯。
ここで夜も朝も渓流のせせらぎを聞きながら、新緑をながめておしゃべりしました。
フランスの権威あるレストランとホテルの組織、
ルレ・エ・シャトーに加盟している、ということで、
早速HPを見てみると、5Cを満たすレストランやホテルのみ、加盟出来るとのこと。
「5Cとは、Courtesy (心のこもったおもてなし)、Charm (洗練された魅力あるスペース)、Character (特色や個性あるスタイル)、Calm (落ち着きやリラックスできる場所)、Cuisine (質の高い料理)」
納得です。
チェックインの前に松本市内にある「ヒカリヤ」という系列のレストランでランチ。
白壁の昔ながらの造りをそのまま活かし、照明にも工夫。
マクロビオティックな食材で展開される、
クリエイティブなお料理にまず感動しました。
有機野菜は素材の味が活かされていて美味。
旅館にチェックインしてお部屋に通されると、
広々とした板間のリビング、
そして内湯に露天状態のお風呂付きテラス。
新緑がまぶしくて、都会のことなどすべて忘れてしまいます
4時過ぎの早めの到着で、大正解。
立ち湯、寝湯、大浴場、露天風呂(基本は混浴、でも7時半からしばらく女性だけの時間)、
そしてクラブラウンジでのビールを楽しんでからやっと8時に夕食。
時間がフレキシブルなのもとても嬉しいですね。
露天風呂へは玄関を出て…ドキドキ。
夕食にも見た目にも美しく、そして身体に優しいお味のお料理の数々。
かなりのボリュームでしたが、一品ずつ丁寧に作られていて妥協せずに食器にいたるまで吟味されているのが良く分かり、なるべく残さずにいただきます!
終始気持ちよかったのは、
館内は各階にほのかなアロマの香りがして、
どこへいっても感性に訴えてくるのです。
それぞれの浴場には、ジンジャー紅茶などの個性的かつスッキリした冷たいお茶が用意されているのも素敵。
館内は日本旅館といえども、オーナーがヨーロッパを視察したというのが納得出来るセンスの良さ。
どこのデザイナーのコンセプトかしら?と思っていましたが、
聞けばオーナーや後を継ぐ息子さん夫婦のセンスとこだわりだとか。
お腹がパンパンなのにも関わらず、夕食が終わってお部屋に戻ると、なんと特製の辛みそのついたおにぎりが
美味しそうだけど、今は無理。。 お土産にこの辛みそ、特製蜂蜜とともに買って帰りました。
すっごい癖になる美味しさです。。
朝は一番気に入った立ち湯で、まーったりしながら延々とおしゃべり。
新緑を見てせせらぎの音を聞いていたら、
あることで悩んでいたことが馬鹿らしくなってしまい、
ひとつの決心も出来て、やっぱり時折このようなWeekend Escapeが必要だわ、と実感。
温泉でお肌もつるつる、ゆっくり出来たおかげでお腹も空いてきて最後は朝食。
常識にとらわれない、バラエティにとんだ朝食で、エネルギーチャージ。
新緑とごはん、ってなんて贅沢な光景でしょうか。
名残を惜しんでロビー周りを見学していると、
日本の間があったり、ガレのランプなどがあったり、
ヨーロッパのテイストを取り入れつつも日本のおもてなしを忘れない心が伝わって来ます。
でも、なんといっても忘れられないのは
松本到着のお迎えの運転手さんから、旅館の仲居さん、
レストランで働く人々、お店の担当の人にいたるまで、
細部にいたる気配りと、押し付けがましくないホスピタリティでした。
間違いなく、今までに経験した日本のどの旅館よりも感動を与えてくれました。
海外のホテルと比べても全く遜色ないどころか、視察に来てもらいたいくらいです。
こんな旅館と出会えたのも人とのご縁。
ご縁を大事にしていると、
人生の節目節目にまた新たにつながり、
また可能性が広がり、
そんなことが楽しくて仕方がないと思えると、
つまらないことが全く気にならなくなるから不思議ですね。
最後まで、女将さんを始めとして何人もの従業員の方たちがお見送りしてくれたこの旅館に、出来れば紅葉の季節にまた戻って来たいなあ、と思いつつ、また次の日からの仕事に向けて東京に帰ります。
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