卵巣がん3期5年生存率の考え方と抗がん剤「TC療法」と「ドキシル」~回想④


卵巣がん5年生存率

先日、半年ぶりくらいに国立がんセンターへ検診に行ってきました。

今度からは1年に一度くらいの検査で良いようです。

9年前のあの頃いろいろウェブで検索した時、5年生存率は27%!と知ったのを覚えています。

今、本当にどこも悪くなくて、ミラクル。★ 神様と周りの人達に感謝です。

卵巣がん3期Bと当初診断されていましたが、今改めて国立がんセンターの記載を見ると最終的には3期Cだったかな、とも思います。

脾臓に転移していましたから・・

そして今この記事を見ると、アップデートされている5年生存率は卵巣がん3期で44.2%!!

そして、2006年から2008年に診断を受けた患者さんの症例、とあるので、今現在もし卵巣がんにかかってしまっている方が私のブログを読んでくださっているとしたら、もっと上がっている可能性大!ですよ。

私自身が卵巣がん3期の告知を受けた時、そして27%の5年生存率という記事を見た時・・・それはもうショックでした。

しかも乳がんの同時発生・・・・(こちらは幸い初期でした。)

でも、少し後に思い直したのです。

「その27%に入ればいい。いや、絶対入る。」

2006年~2008年の症例で44.2%ということは、もっと最近の症例であれば上がっているはずです。

年々治療方法が確立している証拠ですね!

そして、私が再発を経験した2011年に実は薦められた新しいお薬があります。

ドキシルという化学療法の承認

過去の患者さん達が辛抱強く厚生労働省に働きかけて勝ち取ったお薬があります。

私が手術をしたのは2009年3月。ちょうどその頃に認可に向けて具体的な動きがあったことになります。

こちらの記事に詳しい経緯がありますのでぜひご参考にされてください。

卵巣がん体験者の会「スマイリー」代表の片木美穂さんらが2度にわたる署名活動などで訴え続けた賜物です。本当に尊敬します。

「ドラッグ・ラグ」という問題

西欧諸国では当たり前のように使用されているお薬が日本ではなかなか認可されない問題です。

実際、ドキシルも日本で承認された当時で、米国を含む約80カ国以上で発売されており、75か国以上で承認され特に再発卵巣がんに使用されていたようです。

こういった問題は、患者側や医師の切実な訴えがなければ、なかなか取り上げてもらえないのではないかと思います。

なぜ新薬の承認が必要なのか?

それは、1つの化学療法のお薬しかなければ、何度も行っているうちに、身体の中にその耐性が出来てきてしまい、そのうち効かなくなってしまうからです。

だから、チョイスは多ければ多いほうが良いです。

しかも、卵巣がんで新しく認可されたドキシルは頭髪が抜けないというお話でしたから、女性にとっては特にありがたいことです。

されど当然ながら他の副作用(手足症候群、口内炎、吐き気、食欲不振、発疹、疲労、体重減少など)があります。

卵巣がん3期の手術後、体験したTC療法の副作用具合・・私の場合

IV

卵巣がんでまず使用される化学療法は「TC療法」といいます。下記、がんセンターのページの説明です。

(1)TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)

タキサン製剤であるパクリタキセルでは、しびれの症状がみられる末梢(まっしょう)神経障害が高頻度に起こります。症状が重くなった場合は回復が遅く、後遺症が残ることもあります。また、添加剤としてアルコールが含まれているため、お酒に弱い患者さんは、酔ったときのような症状があらわれることがあります。

私の場合、術後6回のクールで行われました。

たしか、3週間ごとに1度、のプランだったかと思います。

ところが・・・

このTC療法の説明ビデオを見ているだけで「ううっ・・・」と気持ち悪くなる始末。

黄色い液体が点滴台にぶら下がった様子を見て・・とっても怖かった。

「これって私のいい細胞も壊すんだよね?」

そうなんです、いい細胞も壊してしまうために白血球の数値が異常に低くなってしまうのです。

抗がん剤を2度くらい受けた後は、手術前は4000以上くらいあった白血球が1000近くになってしまっていました。

そして、白血球が1000くらいになってしまうと、危険なので抗がん剤治療は延期になってしまいます。

私は1泊入院で抗がん剤治療をしていただいていたので、血液検査にいってから検査結果を聞きに行くと、

「今日は出来ないですね・・・また来週の月曜日に来てください。」

「何か食べた方がいいものとかありますか?」

このような会話を何度したでしょう。

自分の身体が思うようにならない・・・これって結構辛いものです。
特に血液ってコントロールできる感じがしないですものね。

それでも、レバーを食べたり、卵を食べてみたり・・・

がんという病気にかかるといろんな本を読みます。

そこには、「菜食がいい」「日本食がいい」
「動物肉は食べない方が・・」

などなどの情報が溢れています。
私も実は約1年間は牛肉、豚肉等を一切口にしませんでした。

ある時、仕事で参加したレセプションでコースで出てきたお料理に和牛ステーキがあり、口に運んで「美味しい!」と小さく叫んで初めて自分が久しぶりに牛肉を食べてしまった(!)ことに気付いたのです。

その後は、なんとなく

「美味しい」と思えるものをバランス良く食べよう。

という方針に変更となりました。♥

抗がん剤体験のお話はまた別に書きたいと思います。

 chemo
↑ 入院していた部屋から毎日見ていた風景

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