2009年2月末 出会い
がんを告知される少し前
私は観光局主催の大きなパーティに参加していました。
スピーチをした上司に、後で話しかけにきてくれた
若い政治家N氏がいました。
この方は今もご活躍中です。
そのN氏いわく、お母さまが私の勤める航空会社の
2代目のキャビンクルーだったとのこと。
広報だった私は早速、
「お母さまに直接ご連絡差し上げてもよろしいですか?」
そして翌週には東京會舘で、インタビューをしました。
一通り、昔のキャビンクルー時代の華やかなお話、
現在の政治家の妻、母として
ご活躍されているご様子などを伺った後に
ご婦人から出た言葉は・・・
私、4年前に癌になったの。
でも、4th opinionくらいでね、
素晴らしいドクターに出会えて・・
今は新しい命をいただいたと思っているのよ。
落ち着いていて、本当に美しいご婦人。
いろいろな人から慕われていそうな凛とした姿。
辛いことなどないように見えるのに・・。
その3日後に自分が癌告知されるなど、夢にも思っていませんでした。
3日後の告知
かかっていた市立病院をドクターの言う通りに3日後に受診して卵巣がんの告知。
この様子は前回書きました。
⇒ 健康だけが取り柄だと思っていたあの時 <2008年秋 回想>
心のない医者、多くの患者さんを診ているうちに余裕がなくなったんでしょうね。
イライラした医師の前で、ふと思い出したのです。
ご婦人の言葉。
「がんセンターで素晴らしいドクターに出会えて・・」
咄嗟にセカンドオピニオンを取ることを申し出ました。
「私、国立がんセンターでセカンドオピニオンを取りたいので資料用意してください。」
かなり怒りが言葉に出ていたと思います。
その晩、市立病院の医者から電話がありました。
さすがに、自分の最初の誤った見立てにうろたえたのでしょうか、
医長に相談したようでした。
その医長先生は、実は私の出産時に帝王切開を執刀してくれた方。
その先生が自分の後輩に電話をして
手術の空き日を確認してくれ、
私の受診日を設定してくれたのです。
告知されたのは金曜日で、
国立がんセンターの予約は月曜日という素早さ。
3ヵ月の間に1センチほどから
左右5~8センチという大きさに
肥大した卵巣がん。
スピードは本当に命でした。
不思議なご縁が1週間の間に、ミラクルのように繋がった瞬間。
ほんの少しの光、だけど確かな光を感じながら
いよいよ国立がんセンターのドクターの受診です。
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