今回のパリ滞在は、1日だけ極度に寒い日があった以外は
5月の爽やかなお天気にも恵まれて、
たくさん歩き、いろいろなものを観察し、
いろんなことを考えました。
たまにはこうして、1人で日本を脱出して
じーっと考える時間も大切です。
パリは物価も高くて、失業率も10%近いというのに
どうしてこんなに人を惹き付ける力があるのか…。
実は私はフランスの田舎の方が好きです。
でもパリにはしばらくするとまた来たくなります。
その度に違う景色が見えるようです。
建物やメトロの風景が、
1900年前後の良き時代(ベルエポック)にいるような錯覚をさせるのも魅力のひとつ。
その頃のパリは、雑誌の受け売りですが
「パリはフランスの首都に在らず。世界の首都である。」
と言われていたほど、人々の憧れであり、
街全体の美しさがあり、
そこにいる人々が特別なブランドを着ている訳でなくても
ファッショナブルであること、これも魅力。
リセエンヌか大学生か不明ですが、
とても格好のよい装いの学生。
でも私が一番魅力的だと思っているのはオトナ文化。
最近の日本では娯楽文化が子供化してきて
TVは面白くなく、男性は若い女性を有り難がり、
満員電車で漫画を読むサラリーマン、
帰りにはポルノまがいのページのあるスポーツ新聞を
恥ずかしげもなく開く、
そんなことが目についてしまい
(もちろん、日本にも良い所は沢山あるのは判っておりますが…)
そんなニッポンにちょっと疲れてしまった時に
パリのような街に来ると、
なんだか個人個人が年齢や性別の関係なく、
自由でいてかつ人とのコミュニケーションを大切にしているような気がするのです。
街のいたるところに花屋さんがあります。
ランチで小さな花束を恋人に上げる男性を見かけたり、
ちょっと地味だけど小さな花の花束を持って
ポン・デザール(芸術の橋)には無数の愛を語った南京錠。
そしてカフェで日が暮れてもいつまでも語り合い…。
この、横に並んで話す、というのが
成熟したオトナがそれぞれの立場を大切にして
人生を楽しむ文化がそこにあるような気がします。
こんなに街の中はアムールでいっぱいなのに、
何故離婚が多いのかしら…とふと考えてしまいますが、
それも自分に正直に生きているからかもしれません。
すべてが素晴らしい訳ではないパリ、
でもなんだか惹き付けられるものがあってまた来てしまう。
それはハードじゃなくてソフトではないかと思うのです。
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