アムステルダムで考えた。レクレーション(嗜好品)としての大麻利用ってどうなんだろう?カリフォルニアも合法化


Tobacco pipe, hemp and marijuana leaves (cannabis) for dealer and smoker on the wooden background

マリファナ(Pot, Weed)のレクレーションとしての利用が合法な国オランダ

オランダはマリファナも売春も合法・・・

ちょっと聞くとビックリしますよね。

日本では大麻取締法があるので、向精神成分(THC=テトラヒドロカンナビノール)が含まれるものは違法となります。言うまでもありませんが、旅行者としてオランダでちょっとだけ試してみたとしても、日本に持ち帰らないように十分しなければなりません。

個人的にはレクレーション(嗜好品)として誰でもが手に入れられる環境はあまり望ましくないと思っているのですが、アムステルダムで1週間を過ごしてみて、人々は親切、いたってノーマル、むしろむやみにそういった店に通っているのは旅行者のほうが多いのでは?と思ってしまいました。

アムステルダムでやたらと目につくのが「Coffee Shop」と書かれた薄暗いお店。

お店の前を通りかかるだけで、特有の匂いが鼻をつきます。(これって受動喫煙になってるよね・・・汗)

 

AMS_coffeeshop_weed

 

コーヒー好きの私は一休みするのにすぐにきょろきょろCafeかCoffeeと書かれたお店を探していて、間もなく気が付きました・・・(苦笑)

Coffee Shopと書かれたお店では入り口でバッグを開けることを求められることも。

買う気はさらさらないけれど、後学のために中に入ってみると・・・そうですね、アクセサリーケースのようなガラス張りのショーケースにいろんな種類と量が並んでいました。

10ユーロくらいあれば最低の量は買えてしまうので、大金を持っていなければ買えない訳でもなく、ごく簡単。

あくまで個人個人の責任の中で、レクレーションとして利用してくださいね、ということなのでしょう。

 

AMScoffeeshop

↑ CAFEと書いてあってもたまにやっぱりマリファナが吸える店なので注意。

 

ヘンプ商品もファーマシー(薬局)では充実

 

あまり事前学習していなかった私は、Hemp(ヘンプ)と書かれたクリームやオイルが、薬局にたくさん陳列されていることにもビックリ!

Dr.organic_hempoil

 

「これって日本に持ち帰れるんだろうか・・・?」

「何の効能があるんだろう?」

コスメティックとなれば、とたんに興味が沸く私。もしかしてアンチエイジングに良いとか??

なんて思いながら、店員さんにいろいろ質問しつつ、結局別のものを勧められて購入。

大麻は当然のことながらもともと自然の植物。葉の部分は違法だけれど、種や茎の成分は違法ではないんですね。

あとで調べて分かりました。

日本の大麻取締法では規制対象とすべき「大麻」について、「大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く」と定義。規制されるのは大麻の草であり、「茎」や「種子」からとれた成分は規制対象外。

ちなみに、アムステルダムでは、Hempを原料としてつくられたものばかりを売るお店もありました。

 

 

アメリカでも合法の州が増えている件~カリフォルニアでもレクレーション利用が可能に!

 

2018年お正月のCNNニュースで大きく取り上げられていたニュースは、カリフォルニア州でレクレーション利用が可能になったことでした。今までも、コロラド州、ネバダ州、メイン州、マサチューセッツ州、ワシントン州、オレゴン州、アラスカ州、ワシントンDCなどではレクレーション目的でも合法になっていました。

ただ、連邦法では大麻はされど規制物質であり、違法ビジネスとと金融機関は取引を行ってはいけないということで、業者は銀行口座を使えない・・という事情もあるそう。

そして、「マリファナ」というなんとも犯罪的な響きのある言葉を使わず、大麻草の学名である「カナビス」と言ってみたり、Smoking pot、Smoking joint(タバコのように巻いて吸う), weedなどと会話では使われています。

 

以前より、医療としての利用は州によっては認められており、National Geographicマガジンでも、「Weed」(草)と大きくかかれた表紙の号で特集をしていたことがありました。そこには、医療現場での利用に関する記事、使用の議論についての記事などがありました。

 

 

COVER IS FOR YOUR ONE-TIME EXCLUSIVE USE ONLY AS A TIE-IN WITH THE JUNE 2015 ISSUE OF NATIONAL GEOGRAPHIC MAGAZINE. NO SALES, NO TRANSFERS. COVER MAY NOT BE CROPPED OR ALTERED IN ANY WAY. ©National Geographic
THE JUNE 2015 ISSUE OF NATIONAL GEOGRAPHIC MAGAZINE. ©National Geographic

 

Medical marijuana buds spilling out of prescription bottle with branded lid onto blank medical prescription pad on green background

 

マリファナは鎮痛の作用があるので、モルヒネの代わりに鎮痛剤として利用することが出来るのです。また、吐き気止めや抗炎症剤としても有効で、必要な人は現地の医者が発行する推薦状があれば買うことが出来ます。

この点に関してですが、たとえば入院患者さんへの管理下での投与であれば、ガンサバイバーでもある私としては賛成します。

大麻はそもそも自然のものであるために、末期治療のためには化学的なものを身体に入れるよりは自然のものの方が優しいのでは?と単純に思うからです。

なんといっても、抗癌剤利用は禁止されている国もあるという現実を考えると、医療大麻に関しては日本も研究の余地があるのではと思います。

今まではカリフォルニア州は医療に利用されているのみでしたが、今後レクレーションで可能に・・・という現実はどうとらえたら良いのでしょうか?

医療大麻使用を許可してから20年たってのレクレーションとしての許可。

<関連記事(英文)>

https://www.theguardian.com/us-news/2018/jan/01/california-broad-legalization-marijuana

この記事によれば、21歳以上であれば、1オンス(約28.35g)まで保有可能とのこと。

カリフォルニアのような自由な空気がもともとある人口の多いところで許可されたことは、大きな影響があるでしょう。

ただ当初は、90ほどのリテイラーが免許を取ったとのことなので、まだまだどこでも買える、という訳ではなさそうです。

(アムステルダムは、歩いているとすぐにCoffee Shopが見つかります・・・)

 

 

ハードドラッグよりはマシと考えるのか、あらゆる危険ドラッグへの入口になりえるので危険と考えるか?

 

ここで考えたいのは、やはりアメリカでの違法ドラッグの利用による死亡率の高さや犯罪率の多さです。

違法であっても、闇ルートで密輸され、お金さえあれば危険なドラッグが手に入ってしまう国。

ハードドラッグと呼ばれるコカインやヘロインなどで身を亡ぼすなら、マリファナのような自然から出来たものは許可してしまった方が被害が少ないと考えるのもうなずける気もします。

私の主人はカリフォルニアで育っていますが、ハードドラッグで身を滅ぼした例を何人も見ているので完全にアンチです。

そして、合法マリファナとなれば、州に莫大なTAX収入ももたらされます。

カリフォルニアでのマリファナレクレーション使用許可によって、今後数年でもっと多くの州で解禁の動きになるかもしれませんね。

 

ただ、一方、21歳になると誰でも手に入れることが可能となれば、使用しているうちにもっと強いものが欲しくなり、違法ドラッグに手を出してしまう確率が高くなる、という反対派の意見に私は賛成です。

 

医療用途は別として、そもそもどうしてそのようなものが必要な世の中なのか・・・

その根本的問題が解決されない限り、手軽に手にはいってしまうマリファナは、いっとき気持ちよくなる対処療法でしかないし、もっと健康的なリラックス法があるじゃないか・・・と思ってしまいます。

 

アムステルダムであまりにも多くのCoffee Shopを見てちょっとショックを受けたので、今日はこんなブログを書いてみました。

 

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